2014年10月2日木曜日

<東海道新幹線開業50周年記念企画連載>マルス券から見る東海道新幹線②


 こんにちは。Sです。「マルス券から見る東海道新幹線」2回目です。前回はマルス導入前で終わってしまったので、今回からマルス券を紹介していきます。

 座席予約システム「マルス102」は1965(昭和40)年9月23日から稼働しました。マルス端末は当時、端局装置と呼ばれていましたが、X型端末が用意されました。駅では主に一般駅向けのA形と大規模駅向けのB形が使われていました。

 これらの端末装置は活字棒と呼ばれるスタンプを用いて発券していました。この活字棒は溝付きのゴム印です。最初に、希望列車・乗車駅・降車駅の3本を印刷機にセットします。この溝は列車・駅ごとに異なっていて、印刷機はこの溝をデータとして読み取ります。
活字棒。マルススタンプとも呼ばれる。
国立科学博物館に展示されている印刷機(右)。左には活字棒を納めた棚も保存されている。
 その次に入力装置で乗車日・座席種別・人数を設定して、送信ボタンを押します。席が確保できればYESの青ランプ、取れなければNOの赤ランプが点灯し、取れた場合には印刷機から切符が出てくる仕組みでした。
 
国立科学博物館の入力装置。AX型端末と思われる。
  「マルス102」は168列車97000席を収容し、「マルス101」と合わせて、全指定席券の70%を発券できるようになりました。もちろん新幹線も収容され、手書きの硬券から、「特殊指定共通券」、通称マルス券というレシートのような切符になりました。この時期のものは縦型券とも呼ばれます。

X型券。料金隣にワと書いてあるのは乗車券+特急券の意。列車の発駅時刻のみ手書きである。
また、「みどりの窓口」が出来たのもマルス102稼働と同時でした。それまでは指定席も乗車券も一緒の窓口で扱っていてたため混雑しやすく、乗りたかった列車に乗れなかったという批判がありました。そこで、指定席専門の窓口を作ることによって、指定席券を迅速に発券することができるようになったのです。
  


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